六畳一間

ボーイッシュなレズは彼女を作るのが大変だ

フリーランスになりたい

 

父への嫌悪感


気づいたら父に対しての嫌悪感がなくなっていた。
父はフリーランスとして働いて妻子を養っていた。
人として問題はあったけれど、父は生活に必要なお金を稼いでいた。

私の収入は少ない。だから元カノが失業した時、少しも支えてやれなかった。
私がいつまでもふわふわしているから元カノは私と別れたのだろう。
父は家庭をふり返らず遊んでいたけれど、少ない時もあるけれどお金を家に入れていた。

お金のことを考えると、私は次の彼女も苦しめてしまうのではないか?
そう思ってしまう。
今までと同じことをしていたとしても、シングルなら誰にも迷惑をかけることがない。

突然の仕事の依頼


そう思っていた矢先、私に仕事の依頼が舞い込んだ。
私は昨年末、お世話になっている事業所に私個人としてプレゼンをした。
経営的な元気を取り戻す策を投げてみた。
1か月かかって策を練り、プレゼンの話を組み立てた。
私の投げた球は最初は拒否られたように私には見えた。
ところが事業所内で一番頭のいいい女性が、
水面下でじわじわと事業所を私が提案した方に導いた。
もちろん全部採用とは行かないけれど、
私の提案がわりと受け入れられたことが嬉しかった。
また頭のいい女性はクールだけど、心に熱いものを持った人だと思うに至った。
そして昨日、所長から私に仕事の話があった。
プレゼンに同席していた外部の男性が、
私のプレゼンや制作物、WEBサイトなどを見て、
私に仕事を依頼したいと言っていると言うではないか!?

理想の働き方


私は事業所を卒業して大企業や公的機関の障害者枠で働く友人知人を見て、
障害者枠で働きたくないという気持ちを強めていた。
私は以前、父の営む小さな小さなコンサルティング会社で働いていた。
父はもともと広告畑の人で、アイデアを生み出して家族を養っていた。
父は誰にも雇われたことのない人だ。
父に対しての気持ちは複雑だったが、仕事をしている父は素敵としか言いようがない。
人間的な欠陥ゆえ母方の親戚から嫌われた父だが、
こんなにかっこよかったら母が惚れても仕方ない。
20代の頃、私は父の会社を継ぐことになっていた。
いつの間にか父がそういう話を社員さんに勝手にしていた。
私は仕事が面白くもあったが、父が望むほどのハードワークをできなかった。
私は父ほど体と心が強くなくて、仕事のしすぎで病気になってしまった。
最近のような元気な私になるまで、ものすごい長い時間を要した。
元カノのおかげで回復できたのは間違いない。

父の会社を継ぐ話は今はない。
でももし私が継ぎたいと言えば父は喜んでくれる気がする。

しかし、長い闘病生活のなかで、
私は父の働き方は好きだけれど業務内容に興味が持てないとわかった。

私はコンサルティングなんかどうでもいい。
それよりもっと感覚に訴えるものをつくりたい。
企画もライティングも感覚的なものがやりたい。
ビジネス臭のするものは一切やりたくない。
スーツなんて二度と着たくない。
満員電車なんて乗りたくない(ていうか乗れないし)。

私はたとえ父とて誰とも一緒にやりたくない。
私は父のようにひとりで仕事をやりたいのだとわかった。

どう働きたいかは分かったけれど、私には仕事を依頼してくれる人がいなかった。
それなのに私は根拠のない自信があった。
なんとかなる。
20代の頃の私は仕事を進めるなかでも心配が先に立った。
明日の打ち合わせ。はじめてやるタイプの仕事。人前での指導。
どれも緊張が先だって、たのしめなかった。
父はどんなに忙しくても、詳しくない分野の仕事でも、
いつも仕事をたのしんでいた。
私は父が羨ましかったが、どうしてもたのしい気持ちより緊張が先立った。

今思えば、それは人生経験の違いだし職業人生の違いだろう。
私は寝込んでばかりいたはずなのに、
20代より今の方が企画もライティングもたのしめる。
仕事をこなすスピードも速い。
寝込んでいた時間ですら、私のなかで化学変化が起きたらしい。
「なんとかなる」そんな言葉が自分の心の中にこだまするとは思いもしなかった。

舞い込んだ仕事の打ち合わせは明日だ。
今聞いている範囲で頭の中で簡単な仮説を立てておいた。
WEBサイトと名刺とフライヤーをつくりたいという話。
ざっくりの作業の進め方とざっくりの料金。
あとは明日話を聞いてみなけりゃわからない。
明日をたのしみたい。
依頼者がどんな人か知りたい。
緊張はほとんどなくて、わくわくがある。
私の胸にわくわくが!

私がフリーランスになることができたなら、
その時私は占いもできる人でありたい。
今考えているのが画数占い。
依頼者との話がたのしくなるだろうと思って。
ネットで画数占いの本を買ったのだけれど、なかなか読めてない。
おもしろそうな仕事が舞い込んできて、読みたい本があって、
いろんな人を招いてごはんやお茶をする約束があって。
忙しくてしあわせ。

 

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