六畳一間

ボーイッシュなレズは彼女を作るのが大変だ

ガジュマルの夢

she

帰り道 少し遠回りなつかしい道 角をまがる彼女の部屋を見上げるベランダにガジュマル私の部屋で枯れかけたガジュマル別れ際 彼女に預けた 私があげた自転車と同じきっと彼女は捨てたろうガジュマルは彼女のとこのベランダにいた 背が伸びたガジュマル元気な…

セックスレスとくくられたくない

she

45ぐらいになると性的にたん白になるのだろうか?レズビアンの友達がいなくて中年レズビアンの性生活事情がまったくわからない。 私にレズビアンの友達がいたのは20代の頃。あの時はとくにタチの友達と会えば下ネタを話していた。当時の彼女とも会えばセック…

携帯電話

祖母が亡くなってからも祖母の携帯電話の番号を消せずにいた。スマホのアドレス帳をめくる時、祖母の名前が見えると、なんとなく祖母に会えたような気がするから。 ある晩の仕事帰り。私は少し酒を飲み過ぎた。祖母の携帯電話の番号を今は誰が使っているのだ…

青春居酒屋

ボロい飲み屋 下北沢の西口から結構歩いたところに私の青春居酒屋があった。下北沢のにぎやかさと離れた閑静な住宅街の一角に鬱蒼と木が繁る。そのかげにひっそりと古い木造のアパートがある。その隣に青春居酒屋があった。木材やらトタンやら、ちぐはぐな建…

友達とは

友達に「とは」をつけると苦しくなる。10代の頃は「友達とは」と考えては苦しくなっていた。友達とは煎じ詰めるように考えるものではない。友達に求めるものは人によって違う。いろいろ求めるほど苦しい。若い頃は、どうしても他人に対しての期待値が高くな…

キジトラがいた日々2

she

2009年の梅雨、18歳のみゅう(キジトラ)、30歳の私、38歳の彼女の共同生活がはじまった。 メンヘラ― 私の病気はうつ病だと思っていたら違うらしかった。彼女とみゅうとの共同生活を始める何年か前に知らされた。統合失調感情障害という病名。「統合失調症」…

キジトラがいた日々1

she

忘れてしまいそうな彼女との日々を書きつけておきたい。そう思っていたけど、12年も一緒にいたのに意外と書くことがない。たぶんどの日も同じような日々だったからなのだと思う。友達にそう話したら「みゅうがいた頃の話も書いたら?」と言う。 捨てられてい…